【YouTube】『春の海』聴き比べ!尺八vsフルート 動画公開しました。
お正月といえば!尺八といえば!あの曲!!
日本の名曲「春の海」。フルートでもお正月になるとリクエストをよくいただきました・・・・。
そんなわけで! フルートと尺八を聴き比べしてみよう!と、春の海を尺八とフルートで吹いてみました。
尺八の長さ 1尺6寸管 vs. 1尺8寸管
尺八で一番有名な曲かも?といいながら、春の海は尺8ではなく尺6の長さの尺八で吹いています。
尺八は、篠笛と同じで長さがやたらといろいろありまして、尺八の語源というか、基本になる長さは1尺8寸管。これは指穴を全部ふさいだ状態で鳴らすとレ(D)の音がでますが、春の海で使う1尺6寸管はミ(E)の音が鳴ります。
つまり、1.8-1.6=2寸短く、2律高い音になる・・と尺八では言いますが、要するに1音高い音がでます。1尺8寸管だと「ミ(E)」の音は、かなり鳴らしにくい音なんですが、1音あげると鳴らしやすい音になるので、春の海は1尺6寸管で吹くのです。
1尺8寸管はフルートと同じD管なので指も同じで楽譜通りに吹けるのですが、6寸管はフルートより1つ音が高く、この長さのフルートはない・・ので、吹いてるとものすごい違和感を感じるというか、楽譜(実音)を見て吹くべきか、尺八譜を見て吹くべきか・・・頭が猛烈に混乱するやつです(アルトフルートを実音の楽譜みながら吹けるかどうか的な話です→私は無理です(笑))。
動画では、1尺8寸と6寸の吹き比べも最初にちょこっとあり、最後にもおまけで吹き比べしています。
尺八×フルート 二重奏 楽譜&編曲について
尺八のパートは基本的には都山流の尺八譜をほぼそのまま吹いています。何度かでてくる乙のツの半音(実音F)とロ(実音E)の4拍の音だけ、フルートとハモるようにレ(実音A)とチ(実音H)の音に変更しています。あとは4行目の速の後のレーツツロ、「ロツレツレーツツロ」ツレチレチーレレツ「ピハチレチーツツロ」の「」の部分はフルートと掛け合いにしたので吹いてません。
フルートのパートは尺八と掛け合いになるようにしたり、お琴と同じ部分を吹いたり、尺八をおっかけたりゆらゆらと波や水面のキラキラした光が見えるようにオブリガートをちらほらちりばめてます。今回はちゃんと楽譜を残しているので、今後再現可能! いつの日かフルートと尺八でデュエットすることがあったら使おうと思っております。
春の海のイメージ
尺八を始めるまで、春の海は「日本海ザッパーン」なイメージだったのです。なので、フルートで吹く時もキリッキリッと吹いておりました。もちろん、これまでフルート×バスフルートとかフルート数本でアンサンブルに・・・と吹いた時も確実に「日本海ザッパーン」なイメージのアレンジにしていたと思います。
尺八を始めてこのイメージが大勘違いだったと知り、愕然としました。
日本が誇る大作曲家宮城道雄氏は兵庫県の生まれで、瀬戸内を旅した時のイメージでこの「春の海」を作ったそうです。つまり、日本海ザッパーンというイメージはどこにもなくて、瀬戸内の穏やかな海が「春の海」だったわけです。
そんなこんなで今回は春の光でキラキラした水面とか、穏やかな瀬戸内の海をイメージして二重奏にしてみました。
使用伴奏音源
使った楽譜&伴奏音源は、ヤマハの「日本の名曲」の伴奏CDを使っています。
が・・・私の持っている版が古すぎて、現在販売中の版と収録曲が違いました^^;。
でも多分同じ出版社で8割方おなじ曲が入ってるので、伴奏も楽譜も同じではないかと思います・・・
ピアノメインの綺麗な伴奏でおすすめです。
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感想
全く関係ない感想なんですけど、今回の動画フルートと尺八と別々に撮影したんですよね。最後どうするかとかノープランだったので、演奏後は普段通りお辞儀しちゃったわけで・・・
これを並べてみたらびっっっっくりするぐらいお辞儀がシンクロしてて笑いました。
私、毎回同じスピードでお辞儀してるんですかねぇ?